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初心者が『鬼速PDCA』を実践に移した1年間を詳細に振り返る

『鬼速PDCA』を始めたのは2016年10月だったので、1年以上が経過した。せっかくなので振り返ってみたい。以前この記事で、

これまでで、初日、数日後、1週間後、1ヶ月後と記事を出してきたので、将来は3ヶ月後、半年後、1年後と『鬼速PDCA』に取り組む過程を紹介していければいいなぁ!!

と宣言していたので、今回の「1年後の記事」で無事コンプリート。

既に今までの感想やコツはこのブログで何度も報告してきたので、追加で感じていることを中心に紹介していきたい。今までの取り組み内容は次の記事に全体像をまとめてあるので是非。

ついにやってきた、鬼のような成長スピードで走る日々

ある程度『鬼速PDCA』を実践していくと、「ゴールを決めて、色々とやって、それを達成する」というプロセスを何度か経験することになる。PDCAを回すこと自体の抵抗感は一年間を通して徐々に低減するし、自分に合った様々なツール、アプリ、ルーティーンが見つかり、さらには自分の人生のボトルネックを特定しそれを緩和・解消することも進む。

日次、週次、月次、四半期の流れが徐々にスムーズになり、気付けばランニングの苦しみが消える「ランナーズハイ」のような自然体を経験することができる。ゴール設定と達成を繰り返し、達成感を感じている自分に自信もつく。以前はあれほど自分を苦しめていた劣等感は、颯爽と走る自分をもう追いかけてこない。快晴で気持ちのよい川沿いで、綺麗に膨らみを見せる足の筋肉に力を規則正しく注入し、周囲をごぼう抜きし続ける。鬼のようなエネルギーを放出し続けるが、追い風の透明感とともに心は天使のように安らかだ。心拍のリズムに同期し、無意識の領域へと精神が沈んでゆく。

ゴール設定の難しさ

しかしこれは「コンフォート・ゾーン」(本書169ページ)の安らぎに過ぎない。昔の自分が今の自分を知ったら、目の玉が飛び出るような速度や景色かもしれないが、速度は一定であり、加速度はゼロだ。これを続ければ、今の自分が将来の自分を見ても、ひどく残念に思うに違いない。

この状態に陥っているなら、PDCAのレベルを引き上げることを検討すべきで、私が特に頻繁に経験したのがPDCAの頂点に位置する「ゴール設定」に問題がある場合だ。

私は少しずつゴール設定のレベルを上げてきたが、少し安易な決め方をしてしまっていて、例えばあるゴールを達成したあとに、次のPDCAサイクルに突入する際には「前回は〇〇だったので次のステップとして〇〇ぐらいが良いかな?」と決めていた。当時はもちろん深く考えた上でのゴール設定だと思いこんでいたのだが、結果的にコンフォート・ゾーンに陥ったことを考えると、「思考リミット」(本書95ページ)に囚われてしまっていたと思われる。

必ずしも「一般的に次はこれを達成できれば嬉しい」という周囲のコンセンサスに合わせる必要はなく、思考のリミッターを外し自己との対話を繰り返す時間をとる必要がある。『鬼速PDCA』を実践し続けたことによる自分の成長を充分に勘案し、現在のPDCAが回っている途中であってもリミット外しを定期的に行い、適切なレベルのチャレンジを見つけることは針の穴に糸を通すようで、なかなか慣れない。まだまだ練習中のところであり、2018年はこのスキルも磨いていきたい。

『鬼速PDCA』を実践している読者の中に、順調に進んでいるにも関わらず薄っすらと精神的なモヤモヤを抱えている場合があるかもしれない。その場合は、ゴール設定の段階でリミット外しを試してみる余地がある。リミット外しのメモ書きを行ってみて、数歩先のゴールにワクワクするのを感じるのであれば、そちらの方が適切なマウント・フジである確率は高い。

振り返りのコツ

次は「振り返り」について感想を少し残しておきたい。この1年以上、週末の振り返りは(数回を除いて)毎週必ず行ってきた。今でもこの時間は3本目の腕が生えてくるぐらい重要視している。一週間を振り返り、日次ノート、Routineシートなどを分析し、前週の目標やルーティンの達成率を計算。改善案・伸長案のブレスト。次週の目標確認、そして「今の自分のボトルネックは何なのか?」など、平日は時間が取れないようなことにも時間を割く。結果的には1時間〜1時間半かかってしまうことも多い。

最初の半年間はこれだけ時間を取ってしまうことに焦りを感じてしまい、さっさと終わらせようという気持ちが強かったが、このように自己との対話の時間を疎かにしてしまう姿勢が、例えば「ゴール設定」を安易に行うというようなことにつながっていた。

振り返りの時間はPDCAの中で最もクリエイティブな時間の一つだ。「どういう分析を行い、どういう案をだしていくのか」は自分の将来の生き方を決めることになる。やるべきことが決まれば後はやるだけなので、ある意味ロボットに過ぎない。不調なときであっても、週次の振り返りだけは(例え数十分だけでも)やり続けてきたが、この頭を捻って「考える時間」こそが『鬼速PDCA』を支える最重要コンポーネントだと(勝手に思い込み)自分に言い聞かせてきた。

週次振り返りプロセス

実際にどのように振り返りを行っているのか。記録の意味も込めて、私の週次の振り返りプロセスを紹介しておきたい。以前も紹介しているが、フォーマットが徐々に変化してきたので、改めて紹介。

日々のやること

まず、日々の終わりにA4サイズの罫線ノートを横置きにして記録を取っている。私が利用しているのはこちら

ライフハックコミュニティNaruhodo+で紹介されていた手法を簡略化し、「左側に1日の流れ、予定、やったこと」「右側に1日のコメント」を書いている。右側は日々の感想のようなもので、PDCAを意識せず、好き放題書いている。例えば「今日は〇〇で疲れた」などの小学生レベルでもOK。不思議なことに週末に見返すと気付きが多い。

次にそのノートの日付けの部分の写真を撮り、「みんチャレ」という習慣化SNSアプリに投稿している。

みんチャレにて「鬼速PDCAを実践する鬼の会」というグループを作り、5名の熱い仲間たちと日々、『鬼速PDCA』の取り組みをアップし続けている。3日間投稿のない日が続くとグループから追放されるので、適度な緊張感で毎晩のノートの記録を取り続けることができた。

また、ルーティーンシートを以前はNaruhodo+の仲間たちとGoogle Sheetsで共有し記録していたが、今ではMomentumというスマホアプリで管理することに落ち着いている。

これはシンプルなUIで、設定した習慣化項目(例えば〇〇時に起きる、運動するなど)を、毎日、達成したら緑、未達なら赤を付けていくだけの◯✕アプリのような形だ。「みんチャレ」では「新しい習慣を確実に身につける会」というグループを作り、こちらでは別の熱い5名の仲間たちと日々、取り組んだ証拠としてアプリの画面を投稿し続けている。

残念ながらどちらのグループも満員で読者は入りたくても入れないが、簡単に新しいグループを作ることができるし、告知文を工夫すればすぐに5名になるので、お勧めである。コミュニケーションを活発に行っていると、自然とやる気の高い人たちが集まってくる。どこの誰なのかさっぱりわからないが、私の鬼速PDCAを支える同士たちと毎晩の報告を欠かさない。

土曜日にやること

以上が毎日の夜にやっていることだ。週末の振り返りとして、私は土曜日の午前中に1時間、振り返りの時間を確保している。まずやることは罫線ノートを2週間分振り返ることである。週次の振り返りであるにも関わらず、1週間だけではなく、2週間前まで振り返ることがポイントだ。2週間前となるとかなりの部分を忘れているし、一括で2週間分のストーリーが頭に入るので、振り返りの時に役に立つ。一方、3週間となると振り返りの時間が長くなってしまうので、私は最終的に2週間に落ち着いた。

左側の予定や右側のコメントを読んでいき、思ったことがあればなんでも書き込む。例えば「いいね」とか「これ、今思えば原因は〇〇だったかもしれない」とかだ。頭の中にストーリーが入っていると、俯瞰的な視点が得られて、自然と有益な分析が可能となる。2週間前のコメントは1週間前の振り返り時点で書き込んでいるので、振り返る時点で書き込む色を赤→青と繰り返しながらコメントしていく。

ちなみに一つのPDCAが終わったときには、数カ月分の罫線ノートを一気に振り返ることもしているし、年末年始には2月以降のノートをすべて読み返してみた。10ヶ月分を読み返してみて思ったことは、一貫して登場する「自分が人生において重視しているテーマ」がハッキリと浮かび上がってくるし、そのための課題も節目節目で分析が書いてあるので、読み返すとどんな自己啓発本よりも勉強になる。中身は結構忘れているので、自分の文章に自分自身が刺激を大いに受けるのも新鮮だ。

罫線ノートの振り返りが終われば、次に目標管理やルーティーン管理などに入っていく。これはPCの中のメモファイルで行っている。私は一つのMarkdownファイルで過去ずっと記録をし続け、2017年2月末から初めて今では3万字近いファイルになっている。ルーティーンの達成率、目標の達成・未達チェック、改善案、伸長案の内容などを(一度メモに手書きしてから)まとめていく。

普段の振り返りはこれで終わりだが、頭が整理されないときはマインドマップでさらにまとめたりしている。『鬼速PDCA』をはじめてから半年〜1年近くはマインドマップの良さがあまり分かっていなかったが、最近はPDCAの規模も徐々に大きく複雑になったことで、上記の方法だけでは整理仕切れない状況が発生するようになった。なのでマインドマップの有用性を実感することになったのは実はごく最近のことである。

仲間との切磋琢磨

習慣化達成SNSみんチャレの仲間との出会いも面白いが、私がここまで努力を維持できたのにはココまでで何度か登場している、Naruhodo+というコミュニティの存在が大きい。

これはその日に「なるほど」と思ったことを投稿するGoogle+のコミュニティである。もちろん、「なるほどシート」(本書249ページ)にインスパイアされて始めたものだが、今では50名弱のライフハッカー仲間とともに毎日「なるほど」と思うことを共有している。ルールとして一定期間投稿しない人は強制退会としており、アクティブな雰囲気が続いている。『鬼速PDCA』を実践しはじめた直後に開始したので、こちらのコミュニティは去年の11月には1周年を迎えた。投稿された「なるほど」の全体数は記録していないが、前身のGoogle Sheets時代と合わせると数千個は超える。

例えば最近私が投稿したのは、マウスを使わずにウェブ上の記事の文章の一部をコピーして、別の場所に貼り付ける方法だったり、『鬼速PDCA』で新たに取り入れた工夫点などを投稿した。他にも時短、睡眠、食事、運動、仕事、通勤、読書、PDCA、瞑想、ニュース、英語、スマホ、休息、メモ書き、ファイル管理、SNS管理、情報収集など多岐に渡る内容が日々投稿されており、「なるほど」と思った対象ならなんでも良い。

相談することもできるので「肩こりに悩んでいる」と言えば、いろいろな方からアドバイスをもらえる。ちなみに長年の悩みであった猫背は、このコミュニティの仲間たちからもらったアドバイスを幾つか実践し、またお勧めしてもらったアイテムを利用し始めたことでかなり改善されてきた。

これは過去のブログ記事の繰り返しになるが、『鬼速PDCA』を実践している方であれば周囲の方々と一緒に情報共有したり、「なるほど」を投稿するグループを作るのはお勧めだ。(Naruhodo+に関心のある方は、過去記事に遡ってみると入会方法が書いてあります。)

終わりに

ということで、2016年末に「2017年は『鬼速PDCA』を課題図書にして取り組む」と言っていたところを、ちゃんと実践できて良かった。しかし今回報告したように、新たなチャレンジも浮上してきた。2018年も『鬼速PDCA』を続けていくぜ。

***
今までの『鬼速PDCA』関連の記事はすべてこちらにまとめています:
toricago.hatenablog.com

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私たちは気づかぬうちに「二酸化炭素」に集中力を奪われている

「なんとなくぼーっとしてしまう」
「どうも集中力が続かない」
「少し眠い気もする」
「頭がクリアに働かない」

…そう思うことはないだろうか?

原因は様々考えられる。同僚に相談したら「瞑想しないとね」と言われるかもしれない。友達に聞いてみたら「睡眠不足だよ」と言われるかもしれない。運動不足かもしれないし、栄養不足かもしれない。やる気不足かもしれない。

でも、意外と見逃されるのが「どのような空調環境で過ごしているか」という点だ。例えば会社の会議室。なぜいつもいまいち集中できないのか。それは今回の記事で解説する二酸化炭素が関係しているかもしれないぞ。ということで、今回は私が愛用している空調に関するIoTガジェット「室内・室外環境計のNetatmo Weather Station」を紹介しよう。

家庭環境計ウェザーステーション

ウェザーステーションは空気のクオリティを計測してくれるIoTガジェットだ。

家に置いておくだけで、リアルタイムで家の内外のデータがどんどん蓄積されていくのだ。

  • 屋外気温
  • 屋外湿度
  • 屋外の空気汚染度
  • 大気圧
  • 天気予報
  • 屋内の温度
  • 屋内の湿度
  • 屋内の空気の質
  • 屋内の二酸化炭素濃度
  • 屋内の騒音度

などが計測できる。これらが専用スマホアプリを通して簡易に閲覧することができるし、ウェブブラウザーからも詳細データを分析することができる。直感的なUIをプラプラ眺めるだけで、自分の家の環境や一歩外の状況が良くわかる。

仕組みとしてはペットボトルサイズの環境計を家の中に置き、また空き缶サイズの環境計を一つ家の外(ベランダなど)に置くだけだ。あとはWifi接続設定などを済ませるだけで、どんどんデータを溜めてくれる。デベロッパー機能もあるので、データで遊んだり、他のガジェットと連携させることもできる。

値段は先程確認したら1万9千円台。人によっては高いと感じるかもしれないが、私は色々と活用することができているので、利用価値が高く割に合うと感じている。どのような利点があるのかをもう少し見ていこう。

悪魔の二酸化炭素

最大の利点は家の中の「二酸化炭素の濃度」がわかるようになったことだ。これを購入するまでは二酸化炭素の濃度など気にしたことはなかったが、フツーに生活しているだけで、たやすく人体に影響のあるレベルまで二酸化炭素濃度は上昇してしまうことに気付いた。

ここで、二酸化炭素の濃度別の健康被害こちらのサイトより引用してみた。

CO2濃度(PPM CO2の人体への影響
360 一般大気濃度
400~600 市街地外気
700 多人数、長時間在室の場合の許容濃度
1000 ビル管理法等の許容基準濃度
1500 学校環境衛生の基準値(以下が望ましい)
5000 長期安全限界濃度
20000 呼吸量増加
50000 重度のあえぎ
100000 10分で意識不明

一年近く利用してみてわかったことは、窓をしめていれば簡単に1000PPMは超えてしまうし、場合によっては1500PPMを超えてくる。二人以上で窓を締めていると、1500PPM以上、時に2000PPMを超えてしまう。ビル管理法で1000PPM以下と義務付けられていることを考えると、我々の家の中は、換気しない限り非常に不健康な状態であることがわかる。ちなみに二酸化炭素の濃度が1000を超えると、集中力が削がれ、簡単に眠気に襲われると言われている。理想的には500〜800PPMぐらいだろうか。

対策としては二酸化炭素濃度が高まるとスマホに通知が来るようにNetatmoで設定できるので、そのタイミングでなるべき換気をするようにしている。また寝室のドアは閉めずに寝たり、小さな工夫を重ねることも効果的だ。

結論。狭い会議室で会議するのは、マジでヤバイ!

頭痛持ちにも便利なツール!

気圧がリアルタイムでわかるのは意外に便利。

特に天気頭痛持ちの人にとっては、気圧を天気予報ベースではなく、実際の自分がいるその場所での気圧観測値が気になるし、リアルタイムで上昇しているのか下降しているのかも情報として知るだけで助かる。薬を飲むタイミングや、各種頭痛対策を進めやすくなるし、例え何もしなくても頭痛の原因がわかるだけで、痛みを我慢できるというところもある。

終わりに

ということで、今回は環境計のNetatmoウェザーステーションを紹介してみた。他にも騒音レベルは睡眠の質を分析する上で気付きを与えてくれることがあるし、温度・湿度も現在時点だけでなく、過去分も遡ってグラフで簡単に見れるだけでも(特に冬場は)気付きが多い。気になる人は是非。

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先月発売『10倍速く書ける超スピード文章術』(著:上阪徹さん)を読んでみた!

文章が書くのが遅い。とにかく、相当に時間がかかる。最後まで書ききることができないことも多い。下書き状態の中途半端なブログ記事がどんどん増えていき、下書きフォルダをみるのが嫌になる。「よし、成仏させてやろう!」と意気込んでも、やっぱりダメ。昔のネタに対する情熱が消えているので、書ききるパワーが湧いてこない。やーめた。かと言って新しいネタを形にする力を振り絞る気にもならない。

何を隠そう、これは私とブログの関係だ(笑)。ブログ記事を書くのは、たまーに楽しい時もあるが、基本的には苦痛だ。なぜならすごい時間がかかるし、半分ぐらい書き終わってから、「これは流れが悪すぎる!」と反省して部分的に書き直しているうちに、気付けば全部書き直していたりすることも稀ではない。

リラックスしながら気軽に書く記事の場合は意外にささっと書けてしまう。これは例えば前回のLINE WAVEのレビュー記事の場合だ。

「使ってみた」「話しかけてみた」「こんな機能もあるのか〜」「すげ〜」とか思ったまま書いていくだけなので、あまり頭は使わない。極端な話、ビールを飲みながら適当に書ける系(笑)。

一方で、自分の考えが色々と盛り込まれている記事の場合は、その分、自分らしさが記事に出るので、ちゃんと読者に伝わるように意気込んでしまうし、立派な記事に仕上げようと悪戦苦闘する。しかしそうなると、恥ずかしながら一つの記事に5時間以上かかってしまうこともある。特に1万字を超えてくると、構成に細心の注意を払わないといけなくなってきたりして、文字数とともに指数関数的に負担が大きくなる気がする。

最近はブログを始めたばかりの頃と比べると遥かにマシになってきたが、それでもブログ恐怖症は残っている。「今回もすごい時間かかったらどうしよう」「せっかくの休日がブログに吸い上げられていく…!」など、不安が膨らむ。とにかく、まともな文章を書くというのは極めて高い知的レベルが求められるのだ。凡人のワシにとってはなかなか一筋縄ではいかへんのや。

でも、やはりたまーに、寝食を忘れるほどブログ記事作成に没頭できる時がある。自分の今までの記事で言えば、例えばこれらの記事。

これらは最高に楽しかったなぁ。なのでそういう瞬間を味わえるのがブログの良いところの一つだと思っている。コレがあるから、ブログ恐怖症でも、結局ブログを続けることができているんだと思う。たまにめちゃめちゃオモロイ。それがあるからブログはやめられない。

10倍速く書けるだと!?

ということで、記事を仕上げるスピードをなんとか速めたいのじゃ。そこで読んでみたのが、先月発売されたばかりの『10倍速く書ける 超スピード文章術』。著者は上阪徹さん。本の紹介には、「第一線のビジネス書ライターとして活躍しながら、23年間1度も〆切を破ったことがない上阪徹氏の文章執筆スピードを極限まで上げるノウハウを全て明かす1冊」とある。ひえ〜!

こんな人が対象のようだ。

  • 文章が苦手。書いている時間が辛い。メールも企画書もできれば書きたくない
  • 最初の一行を書き出すまでに、ものすごく時間がかかる
  • 文章がうまく伝わらない。しゃべって伝えることはできるのに
  • 書き直しを何度も命じられて、いつまで経っても書き終わらない
  • 数千字のレポートは、文字が埋まらなくて苦痛だ。

おお、オレのことじゃないか。

上阪さんの『リブセンス<生きる意味>』や『弁護士ドットコム 困っている人を救う僕たちの挑戦』は面白かったなぁ!!私は読んだことがないが、最近では『ライザップはなぜ、結果にコミットできるのか』『成城石井はなぜ安くないのに選ばれるのか』などが売れているらしいので、どれかしら読んだことのある人もいるかもしれない。

ということで、内容を見ていこう。面白かったところのメモを紹介していくぞ。

内容レビュー!

文才はいらない

そもそも上手く書く必要はない。ブログ、報告書、企画書などなど、伝わることが重要で文章の美しさは必ずしも求められていない。国語教育でビジネス文章が一切登場せず偏っているので、多くの日本人の「文章」に対するイメージも偏ってしまっており、また無駄にハードルが高まってしまっている。「『文学』と『実用的な文章』の境界を教えてもらえなかった」とのこと。文才はいらない。気軽に書け。起承転結も気にするな!

文章を書く真の目的はなんだ?

重要なのはまずは何のために文章を書くのか。文章のための文章になっていないか。それは真の目的か。

例えば社内報のエッセイをお願いされた時に、真の目的が「職場では見せないパーソナルな姿を社員に紹介する」だとしても、それを知らなければ、どんな思いで業務に取り組んでいるか、将来はどういうことに仕事でチャレンジしたいか、などピント外れの内容に仕上がってしまう。文章をお願いされたときには、その真の意図を確認するところから始まる。

一人の読者を想像する

意図がわかれば、次に読者を決める。誰が読むのか。上司が読むのか。社長が読むのか。他社の社長が読むのか。中高生が読むのか。講演会に参加する人達はどういう人なのか。雑誌の連載を頼まれた場合は、その雑誌を読む人は誰なのか。

お勧めはココロの中に読者像に一致する一人の知人・友人を思い浮かべ、その人に向けて書くこと。その人が喜びそうな素材を選べ。平均的な人物に向けて書くと、結局誰にも伝わらない文章になってしまう。なので皆に向けて書くと失敗する。

自分はどう見られているか

自分がどう見られているかも重要。人が文章を読むときには、誰が発信しているのかを重視する。自分が他人からどう見られているのかも気に留めておく。『職業としての小説家』というベストセラーは、誰もが知る村上春樹さんが書いているからこそ面白いのであって、だからこそ成立する企画。フェイスブックでやたらと大言壮語な政治的発言を繰り返す人がいるが、「それをお前が言うか!」と思われてしまう。

素材をひたすら集める

書くことが決まったら素材を早速集め始める。素材がないのに書こうとするのは無駄が多く、時間もかかる。素材は至る所に転がっている。何か素材を発見したら、すぐにスマホにメモを取る。スマホのメール機能がお勧め。メールの下書きを大量に作っている。そこにどんどん付け足していく。あとで必ず忘れるので、すぐメモを取るのは重要。

コツは見たままに感じたことをすべてメモに残す。経営者の取材で「社長室に重厚感がある」と書いても読者には伝わらない。「壁やカーペットの色、テーブルやソファーの特徴、窓から見える景色など、『重厚感を象徴するもの』をメモしておく」とのこと。5感を使ってメモを取れ。

素材を集めるテクニックの一つとして、誰かに自分をインタビューしてもらうと良い。そうすると、自分はこんなことを考えていたのか、と驚くようなネタが次々と出て来る。

素材を常に集めようとする姿勢が重要。そうすると脳が無意識にそのテーマについて考えている。なのでそのネタになりそうなものに出会うと、脳がひらめくことができる。例えば電車に乗ろうとしている時に、「想像もしなかった物事や人の動きを見ていると、何かの拍子に、ひょいと連想がつながることが多々ある」とのこと。

文章を後から書くことが決まっているのなら、観察しまくる。例えば子供の授業参観の感想文を親が提出しないといけないなら、学校の雰囲気はどうか、自分が小学生だった頃と比べてどう違ったか、気になった展示物は、壁に張り出された習字はなんと書いてあったか、教室の匂いは、…などをどんどんスマホにメモしていく。こういうのは後から思い出そうとしてもほとんど思い出せない。あとからこのメモを見ながら文章を書くのは早くて簡単。

そうすることで、「書く前に、書く内容が準備されている状態になる。だから書くことに困らず、速く書ける」とのこと。

素材を読みやすい順番に組み立てる

集めた素材はまず、すべて「見える化」。このステップは外すと後から再度、素材を集めることになったりしてスピードが落ちる原因になる。次に、目の前にさっきの読者一人がいたら、どういう順番で伝えるかを考える。その人に話すような順番にするのがお勧め。

記事は一気に書く

記事や本を書くときは、一気に書く。完璧主義になってはいけない。誤字脱字も気にせず、とにかく最後まで書ききる。途中で修正したり、リンクを加えたり、正確な数値をググったりしていると、書くスピードが激減する。なのでとにかく書ききる。100%は目指さない。

推敲のコツ

見直しは次の日などに行う。推敲はマクロからミクロへ。マクロとは全体の構成。こういう流れで良いのか?などを確認する。次に各パラグラフを見ていく。最後に誤字脱字。

最初に誤字脱字をチェックしたとしても、結局その文章は消えるかもしれないし、あとでまた別の文章を追加したらそこに誤字脱字が現れるかもしれない。だからこそ最後。ということでマクロからミクロという順番を守ることで、無駄が最も少なく、速いスピードに繋がる。

形容詞は使わない

形容詞を使わない。「遠足が楽しかった」というのは幼稚な文章。「楽しかった」というのを具体的な事実に置き換える。例えば「すごい寒かった」という文章を「温度計は−5度を指していた」「手袋をしても、手がかじかむくらいだ」のように。

伝えたい、ということが重要。そういう書き手の気持ちが相手に伝わるかどうかが結局文章を書く楽しさとも言える。

学んだポイント!

他にも紹介しきれなかったポイントが本当にたくさんあってマジ良書。(あ、ヤバイ、形容詞使ってしもた(汗))最後に3点に絞って自分のコメントを付け加えておこう。

①素材の重要性を再認識した。普段からいかに素材を集めているか、そしてその素材の記録をどれほどちゃんと残せているか。もしブログ記事を書くことが決まっているのなら、その事柄を体験している最中から、どんどんメモを残さなければならないということになる。その量・質がブログ記事の執筆スピードをほとんど決めるんだろうな。この「準備」の部分にもっと注力したいね。今までのブログ記事を見直しても、事前に素材を準備できていた記事は速攻で書きあがったからな。例えばこれは素材を整えるだけで20分ぐらいで出来上がった。

②二つ目は記事作成の流れが勉強になった。マクロからミクロへ、というのは身につけたい。いつも何度も記事を読み直してはちょこちょこ変えるという、ミクロからミクロへという推敲方法に陥っていたので参考になった。確かに一々リンクを貼ったりすることでライティングのリズムが途切れるよな。

③一流のプロの人でも3000字の記事は1時間かかるということがわかったので、それが基準になりそう。ブログ界隈では「ブログ記事は30分以内に書き終わる」というような話が一つの基準になっているようだが、これを達成できたことは上記の「アイデア大全」の記事を除いてほとんどないので、少し安心した。一流のプロと比較しても意味はないかもしれないが、「3000字を1時間で」というのを一つの目標にしていきたい。

終わりに

「文章を書く」ことをテーマにした本は他にも何冊か読んだことがあるけど、今回は非常に実践的だったので、すぐに普段のライティングに応用できそう。このベクトルで努力すれば確かに伸びそうな予感もするな。ワクワク。ブロガーの人には特にお勧め!

(最後にリンクはココ)

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スマホの次にブレイクすると話題の「AIスピーカーLINE WAVE」が届いたぜ!

AIスピーカーがテック界隈で一大旋風を巻き起こしている。

AIスピーカーというのは、音声で指示をすることで、音楽を流してくれたり、照明を切ってくれたり、天気を教えてくれたり、とにかくなんでもしてくれそうな家電のことである。音声認識自然言語処理等のナウい技術がふんだんに盛り込んでいることもあり、短絡的に「AIスピーカー」という名前がつけられ、その名前が現時点では普及しているようだ。が、個人的には初代iPhoneが発売された時の「電話iPod」のような違和感を感じる。そのうち「スマホ」のような納得感、すっきり感のある名前が普及する可能性もあるかもしれない。スマートスピーカーと呼ぶなら「スマピー」か「スマカー」かな?

この不思議な概念「AIスピーカー」という分野を切り開いたのはAmazon Echoと言われている。Echoは高さ30cmに満たないお菓子のプリングルスのケースのような概観の端末だ。そのため私はAIスピーカーでもスマピーでもなく「プリングルス」と呼びたい気持ちも持っている。

この恐るべきEcho、2014年秋に一部の人に向けて開始されたようだが、2015年の夏に米国で一般販売がスタート。2年経過せずに800万台以上は売れたらしく、この爆発的なスピードやユーザーの熱狂を目の当たりにし、「ポスト・スマホ時代の王様テック端末の座に君臨するのではないか?」と予見する技術系メディアや大物IT起業家(Apple共同創業者のSteve Wozniakなど多数)が後を絶たない。

Amazonの大成功を当初はよだれを垂らしながら横目で眺めていた他のテック巨人達も動き出し、Googleが2016年春になってGoogle Homeで猛追を仕掛ける。AppleがHomePodを2017年秋冬には市場に投入することを目論む。次世代版のGoogle Home Miniだったり、特殊版Amazon Echo Lookなどが次々と投入されている状況であり、世界では巨人たちが激突し合っているのだ。

だが読者は奇妙に思わないだろうか。なぜなら周りにAIスピーカーを持っている人がいないからだ。実は日本だけはこの熱狂の蚊帳の外に置かれているのだ。なんてこった。なのでこうして偉そうに語っている私も、実はメディアで読んだ程度の情報しか持っていないのだ。

だが遂に日本の中にいる我々が単に見聞きするステージから、自らこの一大旋風の一員になり、そして大暴れする時が間もなくやって来る。なぜなら、IT巨人達が日本にも進出するのではないかというニュースが増えてきたからだ。Google Homeは今年の夏以降、Apple HomePodは18年上旬になるのではないかと言われている。Amazon Echoも近いという噂を良く聞く。

本題へ、LINE WAVEのレビューだぜ!

どこの巨人が日本で一番乗りになるのだろうか。答えを教えよう。名乗りを上げたのはAmazonでもGoogleでもAppleでもなく、LINEだった。やっぱりLINEだよな!LINEや。さすがや。名前はLINE WAVE。で、その中のAIの名前がClovaと呼ぶらしい。なので話しかけるときは「くろーば!」って呼ぶことになる。まだ一般公開はされていないが、先行体験版への申込みが7月中旬に開始され、8月下旬に発送がスタート。しかもなんとたった1万円!プリングルスより安い。私は本日、家に届いたぜ。こんな感じや。

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高まるねぇ。箱を開けて、セッティング。見た目も触った感じも思っていたより高級感あってかっこいい。電源に繋いだらClovaが話しだした!

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映画『HER』を観たことのある人には伝わると思うが、主人公が初めてAIのOSをセットアップした時のような胸の高まりを感じるね。上手く写真が取れなかったけど、下部がオシャレに光るんだよね。他のAIスピーカーと比べても、デザインはかなりイケてる!プリングルスとは大違いや!

「くろーば、はじめまして!」とご挨拶。「はい!よろしくお願いします!」と。一通り色んなパターンで語りかけてみる:

  • 今、何時?
  • 今日、何曜日?
  • 明日の予定は?
  • 悲しい曲を流して
  • 明るい曲を流して
  • この曲、名前は何?
  • 明日の天気は?
  • 音量下げて

などなど!面白い!

多少離れても声は認識してくれるし、誤認識は少ない。さすが!

電源ケーブルを抜いても音楽が止まらないことで気付いたけど、これ充電式なのか。さすが!

しかも音楽のセンスがいいじゃないか。聞いたことないけどイケてる曲が次々と流れてきてビビる。低音もええよお!さすが!

今は機能が絞られているけど、一般販売に向けて機能がどんどん増えていくらしいので楽しみだなぁ。

LINE WAVEは流行るか?

私はAIスピーカーの良さがもともとピンときていない派だった。「これならSiriで充分だろ?」と思ってしまって、なぜ海外ではやっているのかイマイチ理解できていない。でも、初代iPhoneが発売されたときは、「電話付きiPodはいらないよ、携帯とiPod持ってるからな。」とスルーしていたら、大きく外した。今回もあんまりピンときてないけど、iPhoneの時の反省を活かして、スルーしないことにしたぜ!

ということで、ライフハック的な使い方もどんどん見つけていきたいね。また色々と記事を書けたらと思う。ガンガン行くぜ!

最後にClovaチームの皆さんからのお手紙。内容はココでは非公開!(笑)

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いやぁ、楽しみや!明日から会社で自慢しよ〜!(笑)

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VALUとメタップス・タイムバンクにより激変する世の中を徹底解説する

2ヶ月弱前に公開されたウェブサービス『VALU』はかなり話題になったので聞いたことのある人も多いかもしれない。企業が取引所に上場して資金調達し、株価がリアルタイムで変動していくように、「個人が株式会社のように自分の価値をビットコインを通してトレードできるようになる」というサービスだ。創業者の思いは「頑張る人が成功しやすくなる社会を実現したい」とのことである。ブロックチェーンの応用サービス例として、技術的な関心を持った人も多いようだ。

そして今日、メタップスによる『タイムバンク』というサービスの詳細が発表された。こちらはざっくり言うと「時間取引所」ということになるのだろうか。プレスリリースによると、「タイムバンクは、技術者、経営者、アスリート、歌手等、「専門家」と呼ばれる方々の空いている時間を、一般の「消費者」が購入、使用、売却、保有する事ができる「時間」の取引所になります。」とのことだ。なんだか面白そうだ。さらに引用すると、

タイムバンクは様々な空き時間を有効活用できる「時間市場」の創出を通して、個人が主役の新たな経済システムの実現を目指しています。時間の価値を再認識してもらうことで、人々の働き方や生き方を変えていきたいと考えています。

価値のあるあらゆるモノが今まで資本市場に飲み込まれ、金融化が進められてきたが、最も価値あるモノの一つである「時間」は手付かずだった。私の知る限りこれに挑戦したのは、2011年の映画『IN TIME』しか知らない。まぁ、広義に解釈すれば寿命を取引する『デスノート』も含まれるかな?笑。

どちらにしても、映画やアニメではなく、現実にチャレンジした例はもちろん聞いたことがないので、発想からして非常に面白いと言わざるをえない。スキームとしてはVALUと似ている点も感じるが、根底にあるビジョンはかなり異なるように感じる(が、まだ言語化はできていない。あとで追記するかも)

もっと詳しく知りたい人は、こちらも読んでみることをお勧めする:

VALUリリース以降、賛否が巻き起こったし、今回のタイムバンクもまた話題になるのかもしれないが、ライフハッカーとして私達が今後激変するかもしれない時代にどう備えるべきか、という視点で書かれた記事は見当たらなかった。なのでここでは今後の評価経済の展開を素人なりに予想しつつ、私達が今からでもできることを考えていこう。

評価指標の圧倒的な洗練化

まず、評価経済の根幹となるのが個々人に与えられる価値評価である。現状ではTwitterFacebookのフォロワー数、ツイート数、リツイート数等からの算出がベースにあるのはVALUでもタイムバンクでも同じだ。こうなってくると、これらのサービスの動向を注視しつつ、私達もソーシャルアカウントに本格的に運用していかなければならなくなるかもしれない。「オレ、インスタやってないんだよ」と涼しい顔をしていると、評価経済に飛び込みたくても飛び込めなくなる可能性も無視できなくなってくる。

既にそうなりつつあるとも言える。例えばマッチングアプリなどではフェイスブック連携が必須で、一定以上の友人数がいないと相手にされない(じゃないとサクラアカウントかスパムアカウントとみなされる)。そういう意味では今更主張すべきことではないように感じるかもしれないが、まだまだ特定の分野でしかその現象は起きていない。でも今後5年ぐらいでかなり一般的になっていくと思う。例えば今で言えば学歴に力を入れる(それが就活時に自分の能力を暗にシグナリングすることになるし、ブランディングになる)というのが一般的価値観だが、5年後はそれと同じレベル感までソーシャルアカウントの重要性が拡大していると踏み込んで主張したくなってくる。

このフォロワー数やツイート関連内容を基にした評価手法に対して色々なコメントを読んでいる限り、「フォロワー数で何がわかる?」とか「フォロワーが多いって単に芸能人なだけでしょ?」とか「強者がますます強者になるだけじゃねーか!」などの突っ込みを見かけることが多い。しかしこれはある程度は仕方ない。指標というのは単一の数値でしかなく当然多くの情報が抜け漏れているし、それは従来型の指標(どれだけ良い大学に入れたか、どんな資格を取得したか)も同じ問題点を抱えている。

評価指標を洗練化させるアルゴリズム

でも、この弱点は凄まじいスピードで改良されていくと予想している。例えばAmazonレーティング指標は☆を1〜5個つけるのだが、今では全レビューの単純平均という方法を取っておらず、複雑なアルゴリズムが実装されているらしい。(レビューを良く見せてAmazonの売上アップを目指している可能性はあるのかもしれないが)少なくとも悪レビュワーの貢献度を下げるような仕組みになっていると言われている。

近年、フェイクニュース対策に向けて各IT巨人企業が新たなアルゴリズム研究を進めざるを得なくなっているし、そういう分野の論文も次々と公開されていくだろう。なので、現在VALUやタイムバンクの裏でどのようなアルゴリズムが動いているのかは知らないが、先端的なアルゴリズムへとアップデートが続くことは容易に予想できる。しかもこれはメタップスの得意分野のはず。

評価指標を洗練化させるデータ

アルゴリズムがロケットのエンジンだとしたら、データはロケットのオイルである」とビッグデータの世界ではよく言われる。データがフォロワー数という単一の情報源が続けば、いくらアルゴリズムが洗練されようとたいして変わらないかもしれない。が、私の予想はユーザーが自ら自分のあらゆるデータをVALUやタイムバンクのプラットフォームに提供するようになる、ということである。理由は後述する。

例を挙げると、すでに保険会社にウェアラブル端末のデータを送ることで、健康や運動にどれだけ力をいれているのかが可視化され、その人の保険料が安くなるというビジネスモデルが数年前から欧米発で実現している。これがもっと一般化して、私達が自らの様々なデータを提供するようになれば、評価指標がますます洗練化していくと考えることが出来る。

先程、「ソーシャルアカウントの重要性が今で言う学歴と同じぐらい重要になるかも」と主張したが、ここまで考えると必ずしも「ソーシャルアカウント」がその対象になるかはまだわからないと思えてくる。ソーシャルアカウント以外の多様なデータから評価が決まるとすれば、評価経済に飛び込むことを決意するのであれば、タイムバンク上のアカウントでの評価指標それ自体が人生で最も重要な指標の一つになっている」と主張を変えて置くのがより安全で良いかもしれないな笑。

いやあ、そう考えるとIT巨大プラットフォームの匂いもしてくるよな。

ますます似てくる金融市場との対比

VALUやタイムバンクで購入した「タイム」は、必ずしも金融商品ではないので、ココでは若干抽象的なレベルに上昇し(細かい矛盾点には目をつむり)金融市場との対比を考えていこう。

そもそもこれらのサービスが人々を興奮するほど面白いと感じるのは、個人が企業のように何倍どころか10倍、100倍にも化ける可能性が出てくるからだ。企業の場合は投資家から多額のお金を集めて、他の企業を買収したり、大々的に新規ビジネスを始めたりすることで、短期間でどんどん化けることが可能である。

一方、一般的な個人の場合はとてもそのようなスピード感では人生が進まない。例えば大手企業の社長は一分一秒が大切で、すべてが最適化されて動いている。だが新入社員は毎日片道1時間の満員電車に揺られて出社し、安い椅子と狭いデスクで仕事を始める。社長のような生産性の高い「個室」はもちろんもらえない。

もし「MBA留学がしたい!」と思い立ってもお金がないので少なくとも数年間は貯金しないといけない。でもVALUでしっかりと自分の将来性をアピールして、資金を調達できれば、会社を辞めてMBA留学にとっとと人生のステージを進めることが出来るかもしれない。

または、新入社員だけど多額の資金調達をできたので、「お金は払うから、社長室の隣にオレの個室作ってくれよ。」と総務部に頼み込むことも出来るかもしれない笑。総務部としても、お金を払ってくれるのであれば悪い話ではないな、となるかもしれない。そういうスピード感が人生にもたらされて、どんどん生産性が上がると思ったらライフハッカーとして最強だと思わない?

もしそれで本人の給料が将来上がれば、何らかの配当(またはその人の「タイム」価値上昇)を通してその人の割引現在価値は上昇するので、投資した投資家もリターンを得ることが出来るという極めて健全な関係となる。(給料が上がらなかったら投資家の見る目がなかったということで健全。)

社長の一分一秒が大事なのはわかるけど、「若い人のほうが人生長いんだから、若い人の時間の方が大事だよな?」という価値観は今まで存在し得なかった。ココに金融の概念が投入されるのはたまらなく面白いな。

物言う株主

さらに面白いのは、「物言う株主」的な概念もVALUやタイムバンクに出てくる可能性があると思っている。例えばすごいテニスの才能を持っているのに日本に縮こまっている中学生に投資している投資家がいるとしよう。そうすればきっと、「アメリカ留学して実力を大幅にあげてこいや!」と投資家から若手選手へ苦情が行くかもしれない。同時に、投資家は基本的に自分の得意分野に集中するので、若いテニス選手に投資しているその投資家はとてもテニスに詳しい可能性が高く、どのように留学すればよいのか、「錦織選手が利用した盛田正明テニスファンドではなくて今なら〇〇が良いぞ!」と言うように色々とアドバイスをくれるだろう。

これってつまりモノ言う株主だよね!なぜこれが衝撃的かというと、今の世の中でコーチングビジネスが成立しているのは一部のプロスポーツと日本の学習塾ぐらいで、本当に少ない。もっと様々な普通のビジネスマンを一人ひとり、本気でコーチしてくれるようなサービスがアレばいいのに、と私はずっと思ってきたが、学習塾のように需要が大規模で、ノウハウが蓄積されて、大学受験が毎年行われ、指導の対価として授業料も結構な額を払ってくれるような業界というのは少ない。でも上で説明したようなVALUやタイムバンクが高度化した世界では、色んな専門性を持つ人が自分の経験・眼力を基に他の人に投資するのが最適戦略になる。既にベンチャーキャピタルはヘルスケアとかITと分野別に乱立しているので、そのVALU版だ。そういう高度な世界が実現すれば、それぞれの専門分野の投資家は投資先にぐいぐいアドバイスを行う。自分のリターンがかかっているので、本気で行う。こうやって学習塾の先生やテニスコーチのようなレベル感を、幅広い業界で実現できるようにもしなれば、本当にすごいなぁ。

MBOマネジメント・バイ・アウト)という選択肢

「物言われたくない」という人であれば、別に上場したり、自分の「タイム」を売りに出さなければ良いだけだ。また、資本市場の世界ではMBOという手法が存在する。これはマネジメント・バイ・アウトの略称であり、経営陣が市場に出回っている株を買い戻すことで、投資家に色々と口出されずに済むようになる。「自分の時間」を他人に左右されたくないなら、タイムバンクで買い戻すしか無い。そういう人がでてくるかもしれないね。

決算資料

この記事の前半で、「VALUやタイムバンクのユーザーは、将来、自分のあらゆるデータをプラットフォームに提供するようになる」と書いたが、それはどういうことか。

金融市場の比喩を使えば、投資される人に関するデータは、決算資料に相当すると思う。その人が集めたお金をどのように使ってどのように成果をあげつつあるのか。もしくは、その人の日々の行動記録、TODOアプリ(TODOIST)の完了記録、PC利用データ(RESCUETIME)、Togglデータからわかる時間の使い方、ウェアラブル端末からわかる健康状態、スマート体重計データ、家庭内環境計、ホームスピーカーデータ、手書きメモ情報などだ。テニス選手ならスマートテニス端末のデータをプラットフォームにアップロードすべきだろう。受験生なら参考書のどこからどこまで学習したかとか、模試の成績とかは当然アップすべし。

もちろんこれらのプレイベートなデータを上げたくなければ上げなくても良い。それは上場企業も同じで、最低限の情報を公表すれば咎められないが、プラスアルファで公開すれば投資家からの評価が高まる。

それに、こうやって個人と紐づく様々なデータがVALUやタイムバンクのプラットフォームに乗っかっていたら、物言う株主が積極的に分析してくれるだろう。これは金融市場で言うファンドマネジャーやアナリスト、エコノミストに相当する。彼らは企業に頼まれてもいないのに、朝から晩まで企業や経済のことをとことん分析している。なので同じことがVALUやタイムバンクでも将来、起きるのではないだろうか。ここまで高度化すれば、それは金融とデータの真の融合だなぁ。

これが、ユーザー側が喜んで様々なデータを自ら提供してくれるようになる理由の説明だ。

私は日々、Togglの時間管理データ、家庭内の二酸化炭素データ、複数のウェアラブル端末のデータを蓄積したりしているが、それらを本格的に分析したら1日かかってしまったし、そういうのを専業でやってくれるライフハック専門コンサル会社があればいいのに!と常々思っていたが、先程説明した「学習塾」のような理想的なビジネス環境が整っていない限り成立しない可能性がある。(あとは「ライザップ」も奇跡的に条件が揃った領域を発掘した例になるよね。でも一般的には成立しない。)

でも、金融市場の力を上手く取り組めれば、分析のプロが勝手に自分のデータをどんどん分析してくれるという夢のようなことが実現するかもしれないし、ライフハックの世界も新境地を迎えることになると思う(その代わり「物言われる」笑)。

今のライフハックって結局は「毎日運動しましょう」とか「瞑想しましょう」とか情報提供だけに偏っていて、それをいかに実践するかというより重要なところがまったく進んでいない。ダイエットしている人はいつまでもダイエットしている感じ。そこが変わるかもしれない。

個人に投資する個人投資家という職業

先程テニスに詳しい人が若手テニス選手に投資する投資家になる例を紹介したけど、世の中様々な分野があって、そういうニッチな世界に照準を絞って自分が投資家になることもできる。

上場企業の場合は、決算データ等を海外投資家含め誰でも入手できるし、プロ投資家がしのぎを削っているので、素人が気軽に勝負できる領域ではない。それと比較すると、VALUやタイムバンクには、将来的に様々な個人が上場してくる可能性がある。その分、いろいろな投資のチャンスが生まれるかもな。

例えば、自分が高校生で、クラスメートと話していたら、「コイツ天才じゃん!」と心の底から思うことがあったとしよう。その情報はまだ自分しか気付いていない極めてニッチでローカルな情報だ。孫正義育英財団はもちろん掴んでいない情報。なので、今のうちに自分がそいつの「タイム」をたくさん買っておこう笑。(怖い世の中だ笑)

発想は怖いかもしれないけど、クラスメートを応援することになるし、自分もそういう才能を早く見つけて頑張らなきゃ、という気持ちにもなるよね。

それにこういうローカルな情報で投資できるってことは、本当にどこの誰でも、例え何歳でも投資のチャンスがあるってことだよ。従来の指標・価値観では日の目を見れなかった人も、投資される方でも、投資する方でも、様々な可能性が開けてくるかもな。タイムバンクのプレスリリースに対して「格差がますます開く社会」と不安に思うコメントも多いようだが、一方でこういう多様化の効果もあると思う。すげえことだ。

少子化対策が進む可能性

日本で長いこと社会問題となっている少子化。タイム取引市場がプラットフォームとして浸透した近未来では、プラットフォームの設計や規制次第だが、子供を多く産めば生むほど有利になる可能性が出てくる。なぜなら、1人新たな生命が誕生するということは、ざっくり寿命分の80〜90年間の「タイム」が新たに掘り出されたことと等しい。

親が子供の選挙権を持つという話があるように、仮に生まれた子供の「タイム」を一時的にすべて親が握るという社会を想像してみよう。そうしたら、子供をたくさん生んで、一人ひとりの子供の将来価値を高めることで、家族全体の富がどんどん増えていくことになる。子供が多いと育児もその分大変になるので、仕事に割く割合をより抑えて、もっと多くの労力を子育てや教育に割いていく家族が増えていくかもしれない。なぜなら、子供のためになるだけではなく、家族ポートフォリオ(家族全員分の「タイム」を合わせてもの)の将来価値がそれだけ引き上がることになるからだ。しかも、親が子供のことを一番良くわかっている。前述の「モノ言う投資家」に最も向いているのは親かもしれない。別の言い方をすれば、株式持ち合いならぬ家族持ち合いというものが生じて、家族内でお互いを高め合うようなシナリオも想像できる。そういう強く結びついた家族共同体が日本中にたくさん生まれて、「家族」に対しての支援・投資も出てきそう。タイムバンクと同時に公開されたこちらのプレスリリースはそういう将来も予感させる:

さらに面白いのは、子供が10人いたとすれば、ポートフォリオのリスクをうまく管理できる。それぞれの子供が、描いている夢に向かって思いっきり突き進ませてあげることができる。自分の子供が多少リスクが高い職業や生き方を志していたとしても、10人全員が別々のリスキーな将来を歩めば、そのうち一人、二人は大成功し、タイム価値が数千倍になるかもしれない。そうすれば、上手く行かなった他の8人の分もその投資リターンでまかなうことが出来る。子供が一人しかいなければ、こういうことはできないので、なるべく安泰な職業や生き方を親としても勧めざるを得なくなる。これってベンチャーキャピタルでは当たり前の考え方で、一部の投資先が当たればあとは上手く行かなくても良いというヤツね。それを家庭レベルで実現出来ると思うとワクワクせざるを得ない。子どもたちも例え夢が叶わなくても、思う存分チャレンジしたというのは一生の宝になるだろう。

ただ、実は子供が一人でも、その人に才能があれば市場から資金を集めることが出来るので、家族内でリスクをプールするまでもなく、リスクを投資家に移転することができる。そういう意味では家族持ち合いをしなくても子供が思いっきりリスキーな夢に向かって邁進しやすくなるかもしれないな。

もし日本が世界に先駆けて時間取引市場が高度に発達したら、まさに人生キャリアの「ジャパニーズ・ドリーム」旋風が巻き起こるかもしれないな。

TDS(Time Death Swap)という高リスクな概念

あくまで仮説にすぎないが、「Time Death Swap」の概念が出てくる可能性も無視できない。金融ではCDS(Credit Default Swap)という、倒産しそうなハイリスクな企業と紐づく金融商品が存在し、リーマン・ショックの際に耳にした人も多いことだろう。これに対応するのがTDS(Time Death Swap)だ。人間のタイムはもちろん価値があるけど、もし健康問題が発覚し、あと寿命が1ヶ月しかないとわかったら、その人のタイム価値は当然、暴落するよね。なぜなら、有名人であるほど、十分にその人のタイムが市場に出回ってしまっているはずだが、残り1ヶ月となると、明らかに出回っているタイム分の時間の権利を投資家は行使できない。つまり、1ヶ月で実施できるセミナーの限界回数、1ヶ月で可能な回数のランチを超えていれば、その価値は突然消える可能性がある。30歳の人が突然、余命1ヶ月になったら、今後60年分のタイムの時価総額はすべて吹っ飛ぶことになる。

しかし、余命はあくまで予想に過ぎず、奇跡的に病が治り、60年以上生きられる可能性が復活するという話もあるだろう。その場合は地に落ちたタイム価格が、何百倍、何千倍、何万倍というリターンを見せることになるかもしれないね。

この場合、医師がその情報を先駆けて知ることになるので、医師が莫大な利益を上げるという例も出てくるかもしれない。一方で、市民の反発も予想できるので、もしかしたら病院やタイム取引市場の自主規制により、病院従事者はタイム取引を禁止させられるかもしれない。

人の死に関わることで不謹慎かもしれないが、近未来を突き詰めていけば、避けては通れない問題だ。

金融業界と医療業界の距離が近づく

新たな医療技術が発達して、病気が治る可能性が高まったり、予防医療の完成度が高くなったりすることは喜ぶべきこと。

でも今後は単に喜ばしいだけではなく、実利的に喜ばしくなる。なぜなら、世界中の人たちの平均寿命が伸びるため、人生に残された「タイム」が世界中で増えることになる。これによって世界のタイム合計時価総額が伸びるのではないだろうか。もし世界の合計と連動するようなタイムバンクインデックス商品なるものがあったとすれば、それを持っている人は全員ハッピーになるよね笑。

なのでもし「タイム」で一稼ぎしたい投資家がいたとしたら、将来的には医療の論文などにも目を配っておくことが賢明と言える。逆に言えば、医者はタイムバンカーと相性が良いので、そういった副業も増えるかもしれない。(が、前述の通り医師のタイム取引は規制に掛かる可能性があると考えている。)

でも実はコレはまだ自分の中で結論が出ていない。金融の世界で言えば株の希薄化という概念がある。これは例えば企業が追加で株式を発行してしまえば、もともと株を持っていた人は企業の所有%が低下するという話だ。なので寿命が伸びる度にタイム投資家の持つタイム資産が希薄化していく可能性も考慮しなければならないので、ココらへんは慎重に考えなければならない。

タイム取引革命2.0:夢テクノロジーの導入

最後に、かなり遠い将来まで視点を飛ばしてみよう。

タップスのタイムバンクがタイム取引革命1.0だとすると、20年後ぐらいにはタイム取引革命2.0が起きると予想している。

解説しよう。現在は寝ている時に見る「夢」をコントロールすることはできないが、それをコントロールできるようになったり、脳とコンピュータを繋ぐ技術であるBMI(Brain Machine Interface)が発達した場合に何が起きるだろうか。脳とコンピュータを繋ぐBMIは話題になることはまだ少ないが、Mark Zuckerberg(Facebook)やElon Musk(Neuralink)など、テクノロジー界のトップランナー達が猛烈に研究開発を現在進行系で進めており、部分的であれば10年後にはある程度日常的に用いられるようになっていてもおかしくない。

「タイム」はランチやセミナー開催などと紐付いているので、「起きている時間」しか売買できない。しかし夢テクノロジーやBMIが進展し、有名人が寝ているときにもその人からアドバイスをもらったり、コンサルをしてもらったりする権利を売買できるようになったら、タイム革命2.0と呼べるほど大きなインパクトがもたらされるだろう。なぜなら、起きている時間で自由に他の人のために利用できる時間は高々10時間ぐらい(他は移動したり、仕事したり、シャワー浴びたりするよね)で、残りの睡眠時間の6〜8時間は取引市場の対象から外れてしまうのだ。実際には夢をそこまでコントロールできるようになるとは思えないけど、例えば芸術家、小説家、映画監督などのようなアーティスト系の有名人が見る夢を自分も覗いてみたい、という需要はあるだろうし、それぐらいなら可能になっていくかもしれない。もしここまでを扱う技術が発展すれば、世界のタイム時価総額が1.5倍以上に一気に膨らむ可能性もあるね。まぁ、これは遠い将来の話ね!

終わりに

ということで、これらのサービスは注視しておき、「評価経済、面白くなってきたからオレも飛び込みたい!」と思ってもTOO LATEとならないようにしておきたい。もし本当に巨大プラットフォームへと成長したら、人生の生産性が10倍〜100倍アップしていく可能性も夢ではない。だって企業だとそれぐらい成長するよね。

しかし、私は偏差値が足りずにタイムバンクの審査で落とされてしまった。こんなに面白い近未来が待っているというのに!無念だ。

ということで、優しいお方はワシをフォローしておくれ!ガハハ!

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アイデアマンになるためにバイブル本『アイデア大全』の42ツールを3ヶ月かけて実践したので全部解説する

「もっと良いアイデアを考えられるようになりたい!」

「もっと想像力が欲しい…!」

「画期的アイデアでブレイクスルー起こしてぇ〜!」

そう思うことはないだろうか。

イデアを考えられる力は重要だ。もちろんそのために色んな人が色んなことを提案しているが、膨大な数の論文、書籍、さらには様々な歴史的エピソードから「結局アイデアって何なのか?」「どうすればアイデアがひらめくのか?」「一般人がそれを実践するには何をすればよいのか?」ということを突き詰め、42のツールとしてまとめたのが『アイデア大全――創造力とブレイクスルーを生み出す42のツール』(著:読書猿さん)という、バカ売れ中のビジネス書である。

発売当初は一部のライフハッカーの間でのみ話題になり、どこの本屋にも置いていないことが多かった(らしい)。私もたまたまライフハッカー仲間から熱烈に勧められて購入したが、その後じわじわと広がり、現在ではどこの本屋に言っても平積みされるほどに人気が拡大しているようである。なのでご存知の方が多いと思われるが、初見の方のためにAmazonの内容紹介をココに乗せておこう。

どんな時でも誰にでも、必ず“! "が降りてくる。
企画営業・マーケター・クリエーター・商品開発・起業家……一生使える必携の書。

煮詰まった/ネタ切れ/思いつかない/パクりたい/変えられない/才能に自信がない/どうしたらいいかわからない……
本書はそうした新しいアイデアを必要とするあらゆる人のために、次の2点を目指して書かれている。

◎――数々のアイデア法をツールとして読者自身が試せるように、 具体的な手順を思考のレシピとして解説、具体例(サンプル)も明示し、実用性を追求。
◎――一方で、その底にある心理プロセスや、方法が生まれてきた歴史あるいは思想的背景にまで踏み込み、知の営みの縱橫のつながりを理解する。

単なるマニュアルには留まらない、眠ってしまった創造力と知的探求心を挑発し、呼び起こす、アイデアの百科事典。

とのことである。

そして本ブログではこの本の内容を徹底的に実践してアイデアマンになるためのフェスティバル「アイデア大全フェスティバル」を4月頭から実践してきた。それがこの記事だ:
toricago.hatenablog.com

ちなみにブログでは定期的に読書フェスティバルを実施している。「アイデア大全フェスティバル」の前は「鬼速PDCAフェスティバル」だった。その時のまとめ記事がこちらだ:
toricago.hatenablog.com

ということで、アイデア大全フェスティバルは当初予定していたより時間がかかってしまったが、結果的には3ヶ月かかってようやく実践が一通り終了した。そこで今回は、それぞれのアイデアツールの実践コメントを残しておこう。これから『アイデア大全』を実践される方の参考になればと思う。

※今回は体験記であるので、ツール自体の解説が知りたい人は、本を購入してみることをお勧めする。

1 バグリスト

  • 実施日:2017/04/15
  • 11分

ひたすら不愉快なこと、不満なこと、嫌なことといった「バグ」をジャンルを問わず、紙に書き出していく。例えば、

  • カフェの注文で質問数が多すぎる(テイクアウトの有無、クレジットカードの決済方法、コーヒーのサイズ、ポイントカードの有無など)
  • カフェのテーブルのサイズが合わない
  • スタバとタリーズのおかわり100円はレシートをとっておかないといけないのが面倒
  • カフェで流れているジャズの音量大きすぎない?うるさい

こういう生活的なイライラ・不快項目が多いが、人間関係系のものも多く出てくる。幾つか出ると、「もうコレ以上は出ない」と思うものの、粘るとどんどん出てくるので、数十個ぐらい出るまでは止めずに書き続けることをお勧めする。

2 フォーカシング

  • 実施日:2017/04/16
  • 15分

これは「言葉にならないものを言語化する汎用技術」とのこと。

書いてある通りに体のパーツに集中力を向けていくと、ほとんど何も感じなかったが、肩だけは感じたので、肩をカチコチ君と名付けた。その後は恐る恐るカチコチ君に話しかけてみましたが、意外にも会話が盛り上がる。主に「もっとオレをほぐしてくれよ!」という不満を聞いてあげる会になった。あとは「もっと健康的な生活をしなさい」だったり、「重たいリュックで私をいじめないで」という説教をされる。その後はノートに思ったことを適当に書き出していき、次にそのうちの一つ(カチコチをほぐして)「もっと自由に動き回りたい」というのを選択。それをお腹の中に投げてみて、また思考モードに入る。

面白いのは、そうすると本に書いてあるとおり、動画が動き出したことである。動画の内容は、ポケモンで言う「イシツブテ」からスタートし、イシツブテが自分の岩を海の水で溶かし始め、中から人間が出てきました。そうすると人間が走り出すが、海からジャングルへと状況が変化し、簡単に走りづらい状況に。

以降、長いストーリーが続くので省略するが、深層心理的な面白い気付きが得られた。

3 TAEのマイセンテンスシート

  • 実施日2017/04/17
  • 15分程度

これは「何を書くかを身体に尋ねる」というツール。

難易度高め。結局、バグリスト、フォーカシングと似たようなテーマについて考えることになったが、新たな視点を得られたのは面白い。A4メモをたくさん書いてきたテーマでもあるが、そのときにはこういう視点は得られなかった。ただ、フェルトセンスの部分は埋めるのが難しかった。あまりしっくり来ない。やり方が間違っているのかもしれない…。書いた分量はA4一枚。TAEは地味な感じがするので、アイデア大全フェスティバルを実施していなかったら、確実に飛ばしてしまっていたと思う。

4 エジソン・ノート

  • 実施日2017/04/18

これはアイデアを財産にして蓄積したり、過去のアイデアを再利用したい時のツール。

実施しようとしたが、これは飛ばすことにした。単発的に取り組めるものではなく、アイデアをなんでもノートに書き込み、それを何冊、何十冊、何百冊と続けていくという主旨だと思う。私の場合はA4メモ書きでアイデアを記録し続けてきたものの、読み返すのが大変で再利用できていないので、エジソンのように過去のアイデアを自由自在に引き出せるようになりたい、とは強く思う。

最近はiPad Pro新型とApple Penで電子メモ書きにも挑戦しているので、エジソンのように自由自在に過去のアイデアを引き出せるようなシステムに挑戦していきたいと思っている。

5 ノンストップ・ライティング

  • 実施日2017/04/22
  • 20分

「アイデアを生む際の抵抗と不安を取り除き、頭のなかにある形になっていない考えを取り出す」ためのツールだ。

20分間ノンストップで書きまくった。『ゼロ秒思考』とかなり似ているが、違いはフォーマットが決まっていないこと。ゼロ秒思考ではA4横向き、タイトルを考えてから4つの箇条書き。しかし、ノンストップライティングでは改行はしないし、タイトルを考える必要もない。4行書いたらリセットされることもない。なので枠がほとんどない環境で書くことになる。私はA4サイズで3枚、ノンストップで改行なしで書き続けたが、ちょうど20分ぐらいになった。

『ゼロ秒思考』よりも、「書きまくるモード」に簡単に入れるのが利点。一方で弱点は、読み返した時に、結構支離滅裂で話題が飛びまくっていること。『ゼロ秒思考』だと、枠が指定されている(タイトルに合う4行を書く)ので、見返しやすいし、書いた内容が起承転結になりやすい利点があると再認識した。要は、状況に応じて使い分けるべき、ということかもしれないね。

6 ランダム刺激

  • 実施日2017/04/22

イデアを生み出すことに躊躇するときや、自分の癖や先入観を避け、あらゆる可能性に発想を広げたい時に使うツールで、「偶然をテコに、枠を超える最古の創造性技法」とのこと。

草、エレベータ、タオル、風、椅子の5つ(目に入った5つのもの)をテーマにして、自分の問題と無理やり繋げられないか考えてみたが、かなり難しい。

本にはニュートンダーウィンの例が出てくるが、普段から脳が沸騰するぐらい考え込んでいるからこそ、こういう比喩的思考、ランダムな刺激に基づく思考でブレイクスルーが起きるのかもしれないなぁ、と思った。良いトレーニングになる気がするけど、あくまで自分が普段から死ぬほど考えている、という境地に達していた上で、あと一歩のところでこういうランダム刺激が活きてくるのかな、と。

でも、「タオル」のテーマを考えている時に、「タオルは汗を拭く→汗とは余計なモノ→余計なものだけを取り除く技術は作れないか?→自分の問題で言えば〇〇はできないか?」などと思考のきっかけになり、これはなかなか興奮した

7 エクスカーション

  • 実施日2017/04/29

これはカテゴリを決めて、そのカテゴリに属する単語をなるべく多く羅列していくという手法。短期間で大量のアイデアを得たい時などに用いられるらしい。

ただ、あまりうまく行かなかった。本に書いてある、複数人と実行するエクスカーションもいつか試してみたい。

8 セレンディピティ・カード

  • 実施日2017/04/29

「幸運な偶然を収穫する」ための手法。セレンディピティカードを蓄積しないといけないという準備が大変そうだったので、いったん飛ばす。

9 フィンケの曖昧な部品

  • 実施日2017/04/29

ビジュアル発想法。これはなかなか難しいね!とりあえず、リングとフックと円錐を選択。出来上がったのは、電車の手すりの部分をユーザーに応じて変更できるツール、リングを転がしてフックに引っ掛けるゲームなど。これは3①の発明品になるけど、より難しいのは3②の抽象概念の図式化として捉えてみること。こっちはいくつかアイデアは出てきたが、使えるものは出てこず。頭のトレーニングにはなっている気はしますが笑…。

10 ケプナー・トリゴーの状況把握

  • 実施日2017/04/30
  • 25分ぐらい

イデア手法というよりはTODO管理な感じ。でも実践すると心はかなり落ち着いた。

こういうのは『鬼速PDCA』にも出てくるが、週次の鬼速PDCAに入れていなかった。実際には、頭がパンクしてから初めてTODOを洗い出し、全体像を見て優先順位を決めていく、という流れを取っていた。もしかしたらこれを週に1回(『鬼速PDCA』の振り返り時と合わせて)行うのが良いかもしれないとも思った。

「〇〇の技術的なことをもっと知りたい」など、私にとってやりたい気持ちは高いものの、優先順位も重要度も(比較的)低い項目を手放すことができた。心の中にこういうのがウヨウヨしていると「やりたい!」という気持ちだけが永遠とウヨウヨしてしまうので、それを防ぐことができた。

11 空間と時間のグリッド

  • 実施日2017/05/07

自分と社会、世界の関連を意識し、問題発見力を高めるツール。

自分の項目は埋まりやすいが、他の項目は空欄が多くなってしまった。今回、紙でやってみたが、紙だと一つ一つのセルのスペースが非常に小さくなってしまうので、エクセルとかの方が良かったかな、と後悔。過去の分はやらなかったが、もしかしたら未来より過去の方が振り返るだけなので書き込みやすいかも?

12 事例-コード・マトリクス

あまりやり方がよくわからないのと、分析したい質的データがないので、飛ばす。

他のアイデア大全フェスティバル参加者から、「これはワードクラウドでできる」という突っ込みがあり、確かに!と思った。鋭い。

13 P.K.ディックの質問

  • 10分ぐらい

「それは、本当は何なのか?」と自問自答するという手法。自分の前提をリセットしたり、普段しないような思考を導く上で有用とのこと。

これって要するに〇〇だよね?というところまで思考が進んだが、その先、「じゃあどうすればよいのか?」というところで行き詰まる。でも問いとしては悪くないと思った。『ゼロ秒思考』メモのタイトルとして有効かもしれない。

14 なぜなぜ分析

  • 実施日2017-05-20
  • 15分

有名なので説明は不要だろう。

これは実は昔から苦手。三段目ぐらいまでは行くが、気付いたら4段目でもとに戻ったりする笑。A→B→C→Aみたいな…。「なぜ?」というのはカンタンに応えられるものではない(一発で出てくるものではない)ので、『ゼロ秒思考』メモのように、一枚かけてひとつのなぜを見つけていく方がやりやすい感じがする。

15 キプリング・メソッド

  • 実施日2017-05-20

取り組むべきテーマが出てこないので、また後日取り組んでみたい。

16 コンセプト・ファン

  • 実施日2017/05/21

これは面白い!お勧め。

なぜなぜ分析と似ているが、解決策を書きながら掘っていく所が異なるのかもしれない。ささっとできるのも良い。5分だけでもかなり充実したものになる。

17 ケプナー・トリゴーの問題分析

  • 実施日2017/05/21

主旨は面白い。「因果」の考え方をライフハックに持ち込むことができる。

ただ、実際にやってみると、なかなか枠が埋まらない。自分の過去のライフログを見ながら、体調が良かった日(IS)と悪かった日(IS NOT)とやってみたが、難しい。アイデアのためのツールというよりは、分析のためのツールという印象。

18 仮定破壊

− 実施日2017/05/21

コレはフェスの前に一度やっていたので、2回目。この本の中でもザ・アイデアツールという感じがして、個人的には好みのツール。

仮定を破壊するのは頭の柔軟性が求められそうで一見難易度は高いように思うが、やってみると意外と楽しく仮定を破壊していける!

19 問題逆転

  • 実施日2017/05/21

これもワクワクするツールだね。まさしく「0から1へ」を生むためのツールという感じ。

実際に良いアイデアが出たわけではなかったが、思考が色々と進むきっかけにはなった。これも何度もやってみたい。

20 ルビッチならどうする?

  • 実施日2017/05/23

これは面白い!誰々(すごい人)ならどうするか、考えてみなさい、というのは良く聞くが、今まで実際に試したことはなかった。心のなかで考えることはあっても、紙に書き出す機会はなかった。

尊敬する人を二人ピックアップして、自分が今考えていた問題について考えてみた。サクッとできて、面白いし、それなりに有用なアイディアが出てくる気がする。またやりたい。

21 ディズニーの3つの部屋

  • 実施日2017/05/29
  • 5分

読むのに5分ぐらい、やるのに5分ぐらい。なかなかおもしろいが、少し難しい。もっと本格的にやらなければ効果はでないのではないか?「一枚の紙を3つにわけるよりかは、3枚の紙を使ったほうがやりやすそう…」と『ゼロ秒思考』に慣れている人としては思ってしまう。

22 ヴァーチャル賢人会議

  • 実施日2017/06/03
  • 15分

「ルビッチならどうする?」とそっくりだが、会議という面があるので、より深掘りしやすい。個人的にはこの本の中でトップ5に入る面白いツール。

自分の尊敬する人4人を書き出して、自分を含めた5人と会議をする。自分が何かを言う→4人が必ず何かコメントする→自分がまた何かを言う、というのを繰り返した。発言が3週ぐらいで15分程度。

23 オズボーン・チェックリスト

  • 実施日2017/06/07

これもなかなか面白いな。「これぞアイデア手法!」という感じ。

残念ながら自分の題材がいまいちだったので、また将来、この手法を繰り返し実践していきたい。

24 関係アルゴリズム

  • 実施日2017/06/11

面白そうではあるが、準備が大変なので自分に甘えてSKIP。同じようなことを単語カードで試してみたい気持ちはある。

25 デペイズマン

  • 実施日2017/06/11

イデア大全も後半になって、手法が徐々に深くなってきたな。シュルレアリスムからアイデア技術を学ぼうというのはすごいなぁ。読み物としては最高に面白いが、実践してみるとすごい難しい。

26 さくらんぼ分割法

  • 実施日2017/06/12
  • 20分

イデア大全フェスティバル参加者の方がお勧めしていたので楽しみにしていた。

実際にやってみると思いもよらぬ組み合わせが出てきて面白い。重要なのは、それが無関係なランダムな組み合わせではなくて、大本は考えている「テーマ」を分割して出てきたものなので、その「テーマ」と関連性が少なからずあるところではないだろうか。なのでどんな組み合わせを選んでも有意義な思考が生まれるのかも。分割している時はそんなに楽しくないし、「コレ本当にうまくいくのか?」という感じだが、その後から楽しくなっていく。

27 属性列挙法

  • 実施日2017-06-18
  • 10分

属性を列挙し、それらを名詞的、形容詞的、動詞的に分類した上で、一つ一つの属性を変えられないか?と考えていく。今まで考えてダメだったことをもう一度考えてみる結果になったのがほとんどだが、一点だけ今まで考えたことのないアイデアに結びついたのが良かった。

イデア大全に出てくる多くのアイデアツールは結構似ていて、結局同じことをやっている気もするが、ツール間の僅かな違いが突破できるかどうかにおいて重要になるのかもしれない。

28 形態分析法

  • 実施日2017/06/18
  • 10分

難しい。一応試してみたが、5つの側面が出てきて、それぞれの側面に2つの独立変数を出してみたので、2*5になってしまった。特定の組み合わせをいくつか考えてみたが、まったく繋がらない用語同士が選ばれるので、それ以上どう考えても思考が進まず。そこでギブアップ。本で設定されている難易度も4/5と高めなので上級者用と思われる。

29 モールスのライバル学習

  • 実施日2017/06/20
  • 5分

どちらかと言うと、常に心に留めておくべきTIPS的。メモを書くというより普段から意識しておきたい。ただ先行者・ライバルの分析は『PEAK』にも出てくるのできっと重要なのだろうな。

30 弁証法的発想法

  • 実施日2017/07/01
  • 5分

「限られた時間でたくさんインプットしないといけない」という問いを立ててみた。
色々書いてあるとおりに試してみましたが、今回は失敗。「どうせ解決策は出てこないだろう」という心の底で自分が諦めているのがいけないのだろうな。

イデアマンを志す人間として反省。

31 対立解消図(蒸発する雲)

  • 実施日2017/07/01
  • 5分

少し試してみたが、いまいち実践できず。なかなか難しい。

32 バイオニクス法

  • 実施日2017/07/01
  • 5分

これは即実行というより、普段から頭の片隅においておくべき視点。

33 ゴードンの4つの類比(アナロジー)

  • 実施日2017/07/01
  • 10分

これは面白い。特に擬人化手法は面白い。今まで考えたことのないような視点が次々と得られた。

34 等価変換法

  • 実施日2017/07/02

− 10分

これもなかなか使えそう。たぶん本質は「③と④の観点を選ぶ→具体例をたくさん挙げる」というところではないかな。

早速面白い方向性が見つかったぜ!

35 NM法T型

  • 実施日2017/07/02

− 15分

なかなか面白いが、難しい。
頭の体操にはなる。

36 源内の呪術的コピーライティング

  • 実施日2017-07-02

読み物的。実践するところまでは行かなかった。

37 カイヨワの〈対角線の科学〉

  • 実施日2017/07/02

これも読み物的。
いつかこういうツールが必要になったときにはここに戻ってきたい。

38 シソーラスパラフレーズ

  • 実施日2017/07/02

色々と試してみた。残念ながら新しい視点、アイデアは得られなかったが、頭の体操にはなる。
これも何度か繰り返してみたいツール。

39 タルムードの弁証法

  • 実施日2017/07/02

シソーラスパラフレーズのツールと似ている部分がある。

40 赤毛の猟犬

  • 実施日2017/07/02

情報収集→カード作成というかなりの準備が必要なので、残念ながらパス。

41 ポアンカレのインキュベーション

  • 実施日2017/07/02

これは即実施するというよりも、普段から意識しておくと良いかもしれない。確かに過去の人生を振り返っても、一旦放置して戻ってきた時に「はっ!!」となることが多い気がする。これを意識的に実践するのは面白い。

42 夢見

寝る前に考えるべき問題について考え、そして寝る。そして寝ている時に見た夢を、起きた時に毎日記録せよ、という話。ラリーペイジがGoogle検索エンジンのランキング手法を思いついたのは夢の中だったらしい!

『マイブック』に夢を記録している。数週間実施したのち挫折して辞めてしまったが、最近再び記録するようにしている。

まだ夢の中でアイデアに出会うという体験はしていない。

きっと日々、アイデアを考える努力が足りないのだろう笑。夢で新しいアイデアが降ってくるまで続けてみたい。

終わりに

それぞれのツールの実践コメントや感じたコツなどを紹介してきたが、本を持っている人は気になるところから試してみるのが良いだろう。私自身は、「これはまたやってみたい」と思ったツールに絞って、これから2周目に入っていきたいと思っている。

そして、次の読書フェスティバルの題材も募集中だぜ。「この本を取り上げてほしい!」というのがあれば、メールかコメントを貰えれば嬉しい。

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ライフハッカーを志すなら、まず読むべき2冊は『疲れない脳をつくる生活習慣』と『仕事はうかつに始めるな』

「もっと日々の質を上げたい」とか「ライフハックのスキルを上げたい」といった相談をもらうことが多いが、そういうライフハッカーを志す人たちにどういう本を勧めるのかは結構悩ましい。ライフハック関連の本なんて無限にあるし、そのレベルも観点も様々。

誰が書いているのかというのも様々。著者が起業家なのか、医師なのか、コンサルタントなのか、ブロガーなのか、VC・投資家なのか…それぞれ癖があり、自分の人生にストレートに応用することはできない。

著者1人の経験に基づくノウハウが展開される場合もあれば、学術研究を数百件紹介しながら科学的に検証されたライフハックのみを読者に紹介していくものもある。

ただ、良い本と悪い本があるということが言いたいのではなく、重要なことは読者にマッチした本が見つかること。それでゴール達成とも言える。例えば著者1人の経験を過度に一般化した内容の本と、学術研究を数百件紹介する科学的なタッチの本を比べると後者の方が一見良さそうだが、必ずしもそうとは限らない。

これからライフハックのスキルを上げていきたいというライフハッカーを志す人たちが読むのであれば、尚更。なぜなら、学術研究が数百件紹介されていても、それらを全部実践できるかと言ったらできない。しかも、そういう本は内容はしっかりしているが、読むのに時間がかかるし、読み終わった頃には読了することに満足してしまいやすい。実践に向けた体力は残念ながら残っていないとも言える。

そこで、ライフハッカーの卵にお勧めする本の絞り込み方として、

①読み終わるのに時間がかからない!

実践が何よりも重要。読むことに満足しないために短いほうが良い。

②ある程度科学的な研究にもとづいている!

ヘルスケアやライフハック関連の研究はどんどん進んでいる。

③初心者が取り組みやすいものが多い!

例えば 高額なIoT端末を購入しないといけないとなると取り組めない。

④著者自身、著者以外の多数の人がそのノウハウを充分に実践済み!

これは意外に重要。まずは著者自身が実践しているのかどうかをチェック。著者自身が実践している内容だと、実践する上でのコツや躓きポイントなどが網羅されていることが多い。「それって当たり前では?」と思われるかもしれないが、「私はこの方法で患者1万人を治療した」という本はこれを満たさないし、他の名著を引用するだけの場合も満たさない。

次に著者以外の実践者が多数いること。著者以外の人で上手く行っているのなら、ノウハウの一般性が高く、読者が上手く習得できる可能性もすなわち高いといえる。例えば『鬼速PDCA』は両方を満たしている一例であろう。

⑤数年以内に書かれている!

ヘルスケアやライフハック関連の研究はどんどん進んでいる。5年以上前の本は名著でない限り初心者には勧められない。名著は分厚い可能性が高く読むのに時間がかかるので、結局勧められない。


以上のような、5つの点が絞るポイントになるだろう。そしてやっと本題だが、これらの項目を満たすのが、石川善樹さんの次の2冊である:

『疲れない脳をつくる』でマインドフルへ

これはライフハッカー入門として最適な1冊である。ライフハック基礎編に必要な項目をある程度カバーしている。テーマとしては「いかにマインドフルに過ごすか?」と位置づけられており、第1章では瞑想の基本を学ぶ。ここでも瞑想の最低限を学ぶだけである。いかに初心者が挫折せずに習慣化できるか、というところに焦点があるように感じる。著者の方は長年ダイエットの研究をされているらしく、習慣化の極意がこちらでも紹介されている。

ちなみに、瞑想の本はたくさん出版されていて、良いモノも多いが、それは習慣化してからのほうが良いかもしれない。瞑想特化で1冊なので、上級者向けの話も多いからだ。それよりかは、最低限のことを知識として知り、あとは実践しまくり、習慣化させる。さらにステップアップしたければ、そういう本も読めばよいだろう。

続く第2章では睡眠の話だ。いかに上手に眠るか。そのために、いつ入浴すべきか。いつ運動すべきか。ブルーライトも当然カット。カフェイン、アルコールのルールは、などと続いていく。ということで基本的な知識はすべて載っている。睡眠に特化した本も多数見かけるが、基本編ができていないのに、そういうものに手を出しても意味はない。まずはこの2章を固めよう。

そして第3章は姿勢術。腰痛や肩こり対策の話、デジタル機器対策(PCモニターやキーボードの理想的な位置)などが解説されていく。長時間座ることのリスク、そして健康的な座り方などにも迫る。

第4章は食事だ。時間のないビジネスパーソンがいかに賢く食事をとるか。仕方なくコンビニで昼食を買うにしても、どういう組み合わせが健康的で集中力を発揮できるのか。朝食はどうあるべきか。食べ方や食べる速度にも踏み込む。私はこの内容に結構影響を受けている。食事や栄養学はライフハックの重要要素の一つであり、これもまた大量に本が売っているし、ビジネス雑誌等でも度々特集されているが、基本を実践できるようになるだけで大分、日々が快適になるはずだ。

第5章は総集編のような形となっている。1日を通して、どういうことに気をつけるべきか、という観点の話が多い。

『仕事はうかつに始めるな』でゾーンへ

こちらは同じ著者による続編だ。前作がモヤモヤしたストレスフルな毎日からいかに抜け出すか、いかにマインドフルになるか、という本だった。食事、睡眠、姿勢に気をつけ、さらには毎日瞑想も5分行う。そうやってライフハッカーとしての土台を整えていくのだ。それが終われば、ライフハッカーに片足を突っ込むことになるが、両足を突っ込むにはさらにこの本の内容を身につけたい。こちらは「集中」にフォーカスした本である。

平均的なビジネスパーソンは、1時間に30回メールチェックをしているらしく、色々なことで常に気が散っており集中できていない。メールチェックだけではなく、ちょっと単語の意味をググったついでに、気付けば数十分もネットサーフィンしてしまっていた…ということは私も度々やらかしてしまう。

まずはちゃんと仕事をできる態勢を整えるために、「気を散らせるモノを遠ざける」「いやいや始めない」「終わりの時間を決める」という3点が強調されている。これらは一見当たり前だが、どれだけ実践できているだろうか?

基本編の解説のあとには、より「攻め」の要素が強い「ゾーン」の話が始まる。超絶的な没入状態を実現するフローに入るために何をすべきなのか。

本書の後半以降に解説されるのは『PEAK』(日本語タイトル:『超一流になるのは才能か努力か? 』)という名著のエッセンスを紹介した上で、ビジネスパーソンがそれを活かしていくためにできることが紹介されていく。これは非常にお勧めの本だが、少々ボリュームがあり、読むだけで楽しい&疲れてしまうので、入門レベルとしてはお勧めしていない。代わりに『仕事はうかつに始めるな』でその最低限の知識を仕入れるのが賢い戦略だと思う。

第5章以降も読み物として面白いが、ライフハッカー入門としてはこの本の第4章まででOKと思っている。

終わりに

いくら本を読んで頭でっかちになってしまっても、実践できていなければ意味がないのがライフハックである。今回紹介した本はどちらも内容の量はそんなに多くないので、読むのが早い人であれば2時間以内に読み終わるだろう。パパッとこの2冊を読み終え、内容を身につけるだけでかなりの効果が期待できるはずだぜ。ガンガン実践しよう。

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