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ゼロ秒思考メモを書きまくる!〜考えずに書き続けるコツ〜

ゼロ秒思考とは?

 ゼロ秒思考とは、2013年12月に発売された『ゼロ秒思考』(著:赤羽雄二さん)というビジネス書で紹介されているメモ書き手法および、それによって達成される思考スピードのことだ。
 これは、「A4の紙に1件1ページ、4~6行、各20~30字を書く。ゆっくり時間をかけるのではなく、1ページを1分以内にさっと書く。朝起きてから寝るまでの間、1日に10ページ書く。」という非常に簡単なルールに基づくメモ書きの方法だ。効果はすぐに感じることが出来るので、非常に人気の高いメモ書き手法の一つとなっており、日本には多くのマニアが多く存在する。私もその一人だ。
 頭が整理されて新しいアイディアが出たり理解が深まったり、不安や焦りを和らげたり、ポジティブになって自信が付くなど、色々と嬉しい効果が出る。でも、普通に、なんとなくメモ書きをするだけだとそのような効果は少ししか得られない。期待された効果をフルに発揮する上で重要なことは、「さっと書く」「考えずに書く」ということだ。換言すれば、ペンを止めずに動かし続けることが必要なのだ。これが今回話していきたいテーマである。

<今回の目次>

なぜ、考えずに書き続けなければならないのか?

 ゼロ秒思考では、タイマーが起動している1分の間は、ひたすらペンを動かして猛烈に書き続けなければならないのだ。0.1秒も休まず、ひたすら書く。でも、なぜここまでしなければならないのか?理由は2つある。
 一つは、自分の脳を追い込むためである。「ペンを止めてはいけない」というルールを守ろうとすると、「この文章を書き終わったら、次の文章が浮かばないかも!?」という恐怖感と常に戦い、自分の脳に負荷をかけていく。時間制限を設けることで相当の負荷が既にかかっているが、時間軸とは別の観点からも制約条件をつけるのだ。「ペンを止めない」というルールにより、さらに脳が追い込まれる。

考えながら書くことの何がいけないのか?

 もう一つは、考えながら書いてしまうことを阻止できるのだ。私たちはついつい、考えながら書きたくなってしまうのだ。でもこれではA4メモ書きの効果を最大化できない。
 どういうことかというと、あるテーマについて考えているとしよう。「なぜ〇〇なのか?」と考え、「なるほど、こういうことかもしれない」と納得するまで考える。納得したら、紙にそのことを書く。これが「考えて書く」もしくは「考えながら書く」というレベルである。
 これを逆転させるのがゼロ秒思考の面白いところである。「書くことによって考える」「考えずに書く」という境地だ。「何か書かないと手が止まってしまう!」「もうすぐ1分が経過してしまう!」という焦りから、無理矢理何かを考え出すのだ。
 例えば「AだからBだからCだからD」というのを頭の中で3〜5分かけて考えていた人が、ゼロ秒思考のメモ書きを用いれば、1分で次のようになる。

Aについてモヤモヤするな 2016-08-20
・最近、Aということがあり、どうもモヤモヤする。
・Aではなく、Bの方がいい気がするんだけどなぁ。
・でもBだともしかしたら、Cが起こってしまう危険性があるのか?
・それを考慮すれば、確かにDがベストなのかもしれない。

休まずに、考えずに書くという境地

 私のような頭の良さが凡人クラスだと、頭の中でABCDと考えようとした場合、メモリ不足が発生し、考えているようで実は恐ろしくゆっくり考えていたり、思考停止になっていることが良くある。しかし、考えることに集中するのではなく、ひたすら書くことに集中すると、思考スピードが格段に速くなる。
 理由としては、紙にすべてが吐き出され、それを見ながらさらに思考を進められることにある。34と65のかけ算を頭の中でやろうとしたら時間がかかるが、メモ用紙があれば瞬時に計算できるのと同じ仕組みだ。
 小さいメモリしか積めない脳を持って生まれてきた人は、そのメモリ機能を向上させることは潔く諦め、メモ書きの活用を鍛えた方が、遙かに生産的である。メモ書きテクノロジーは大変優れた外部メモリになり得るので、駆使しない手はない。
 それでは、もっと具体的な話として、考えずに書き、手を止めずに書き続けるためのコツを幾つか紹介しよう。

コツ①:浮かんだ言葉をただただ書き出す

 まずは、浮かんだ言葉をただただ、書き出すことだ。脳内に浮かんだ言葉や文章になりそうなフワフワした物体をさっとキャッチし、ペンを動かす。立派な文章でないと書いてはいけないような気がするが、誰に見せるわけでもない。これがそのまま企画書として提出されるわけでもない。安心して、浮かんだことをひたすらアウトプットしていこう。

コツ②:浮かんだ言葉を口語体でも書き出す

 浮かんだことをすぐにアウトプットする上では、脳内に浮かんだ通りに書くことがお勧めだ。それが口語体であっても構わない。例えば、「〇〇というのが気になるなぁ」「〇〇ができるようになればいいな〜」「今日は〇〇が面白かったわ。ははは」というイメージだ。関西人であれば関西弁で書くべきであることは言うまでもない。
 浮かんだ言葉をちゃんとした書き言葉に変換しようとすると、思考スピードが低下する。そのため、最初のうちは「浮かんだまま」書くのがお勧めだ。

コツ③:何も浮かんでいなくてもどんどん書き出す

 「いや、本当に何も浮かばなくなることがしょっちゅうあるんだけど?」という質問も良く頂く。しかし、こんなことはあり得ない。瞑想をしている人は分かると思うが、「何も考えていない境地」というのはそう簡単に達成できるものではなく、ましてやメモ書きを数枚程度したところで簡単に達成できるわけがない。
 「そうは言われても、本当に何も浮かばない。やっぱり私は何も考えていない人間なのかも。。。」と落ち込むことはない。例えば、「今日の振り返り」というメモを書いているとしよう。

今日の振り返り 2016/08/20
・今日は会社で、恥ずかしいミスをしてしまった。
・次に繰り返さないように、〇〇という工夫をすることにした。

という2行を書き終えたところで言葉が浮かばなくなったとしよう。この時の脳内には実は様々な言葉が浮かんでいる。例えばこんな感じになっているはずだ:

言葉が浮かんでこないと思っているときの脳内:
・あ、また言葉に詰まった。
・やっぱりゼロ秒思考は難しいなぁ。
・Toricagoブログの人は簡単に言わないで欲しい。
・世の中には俺みたいに本当に言葉が浮かばない人がいるんだぞ!わかってるのか!?

はい、浮かびまくり。これらをそのままメモに書いていく。ちょうど4行になるので、立派なメモの完成だ。「あ、浮かばない。」とか、「やっぱり俺は頭が悪いのか?」とか「どうして浮かばないのか?」とか書き続ける。慣れるまでは最初に書いたタイトルと内容がずれてきてもOKだ。タイトルと整合的な内容を考えようとしてペンが止まってしまっては意味がない。ひたすら書き続けることを優先すべきである。(ペンを動かし続けられるようになれば、タイトルと中身を一致させる努力をすべきである。)

終わりに

 書くということを大袈裟にとらえる必要はない。浮かんだことをただただ吐き出していくのだ。少しの練習が必要にはなるので、その際に是非、今回の記事のテクニックを参考にして欲しい。