toricago

lifehack & technology

平穏なリラックスした日々を過ごしたい人にこそ『鬼速PDCA』

『鬼速PDCA』の果実と費用の関係

『鬼速PDCA』という言葉を聞いて、どのような感想を持つだろうか?人によっては、

  • ストレス溜まりそう
  • 色々と疲れそう
  • もっとリラックスした平穏な日々を過ごしたい

のような第一印象を受ける人もいるのではないだろうか。私は、書店等で鬼ヒット中の『鬼速PDCA』(著:冨田和成さん)に感動し実践に移してきたが、正直に告白すると、最初は上記のようなネガティブな感想も感じていた。ただ、それを上回るリターンがあるだろうと思っていたので、それ以降取り組み続けることができた。つまり、こういう式を心のなかで想定していた。

  • 『鬼P』から得られる果実(50)ー発生するストレス・疲れ(30)>0

 例えば、『鬼P』から得られる果実(目標を達成したり、成長したり、出世したり…)が50だとし、それに取り組むストレス・リスク・疲れ、その他機会費用などを見積もると30だとする。そうすると果実が費用を20も上回っているので、これはゴーサインだろう。「果実が費用を上回る」というのは、ビジネスパーソンの用語で言い換えるとNPV(Net Present Value)が正ということにほかならない。痛みを伴ったとしても、やるしかないだろう。

 だが最近になってあることに気付いた。あれ、ワタシ、今すごいリラックスしている。心の底からリラックスしている。『鬼速PDCA』を回していて辛いはずなのになんでだ、と。しばらくこのことについて考えていたのだが、どうやらこういうことのようである。式は変わらないのだが、そこに入る値が想定していたものと違ったのである。

  • 『鬼P』から得られる果実(50)ー発生するストレス・疲れ(ー10)>0

 つまり、費用が負の値になっているので、『鬼速PDCA』に取り組むことでストレスも減って、リラックスできるようになってきた、というのが今回の記事の話である。この式では左辺は60にもなっており、最初の式の左辺の20と比べると非常に大きい。いったいどういうことなのか、解説していこう。

『鬼速PDCA』でなぜ、リラックスできるようになるのか?

 『鬼速PDCA』を回していると、自分の限られた知見、体力、時間、資金力、生まれ持った頭脳を最大限活用し計画を立て、それを実行していく。振り返りの際にも、自分のリソースを最大限活用しながら、反省したり、次週の計画を修正したりする。それを繰り返すので、自分の進んでいる方向に自信を持てるようになる。毎日、『鬼P』を加速するための新たな工夫をどんどん取り入れていくので、疲れない食事内容、休憩の取る良いタイミング、体に良い運動習慣なども身についていく。最近は瞑想のコツもつかんできた。

 また、タイムマネジメントが上手になっていく。このブログでもいくつか記事を紹介してきたので詳しくはそちらを参照してほしいが、そうすると、適度な忙しさを維持できるようになる。これが本の中で解説されているラーニングゾーンである。以前の私は、本書で言うパニックゾーンに陥ることが多かった。これは自分のキャパを超えてしまい、生産性が激減してしまうエリアだ。マルチタスクに慣れていない若手社員が、いきなりたくさんの仕事を振られたりするとパニックゾーンになる例が本にも紹介されている。一方で、ラーニングゾーンに自分を置き続けることができると、文字通りLEARNしていくので、自分の成長を感じやすくなる。

 以前は、パニックゾーンに入ってこそ成長できると思い込んでいた。でも実際にはパニックゾーンにいると仕事はあまり前に進まず、自己嫌悪にも陥る。空いた時間や休日に休まることもない。パニックゾーンなので、この空いた時間もガンガンとタスクを進めるべきではないのだろうか?自分のスキルアップのために時間を投入するべきなのではないだろうか?と悶々とする。リラックスすべきときにリラックスできないと、疲労が溜まり、ますます仕事がはかどらなくなり、ますますパニックになっていく。悪循環が加速していく。

 『鬼速PDCA』に取り組むようになると、少しずつその悪循環が逆回転していく。最初は計画倒れになったり、振り返りが上手くできなかったりすることもあるが、何ヶ月も繰り返していると、「これ以上負荷をかけるとパニックゾーンになる」というのが定量的にもわかってくるようになる。自分の計画がどれだけ進んでいるかも毎週計測しているし、残すところ何をすればよいのかもわかる。

 そうすると、休息時には「今はしっかり休んでも良い」と自分自身に対して胸を張れる。私は「心からリラックスしている!」という状況をほとんど味わえずにいたが、最近は以前よりリラックスできるようになってきたように思える。これは自分としては驚きだ。これが冒頭の式で言う、「費用が負の値」という思わぬ状況の解説になる。

凡人こそ『鬼速PDCA

 鬼速PDCAを読んで回せるのは、もともとすごい人、仕事のできる人なのだろうか。私はそうは思わない。できない人にこそ鬼速PDCAの効果は高い。なぜか。

 ゴールは一つに絞る。もっとも効果の高い課題、解決案、DOに絞る。これは凡人の処理能力を勘案した考え方だろう。もしスーパーマンであれば、やるべきことを絞る必要はない。次々と終わらせていけばそれで良いからだ。

 日々自分の成長を実感し、自分のモチベーションを保ち、長期的にそのペースを継続できるようなタイムマネジメント能力を磨き、気づけばPDCAを回すことが楽しくて仕方ないぜ!というのを目指すのが鬼速PDCAである(というのが私の理解である)。これは一部のスーパーマンによる仕事術とは一線を画する。私は知らず知らずのうちに、スーパーマン系仕事術本や日本的「苦労してナンボ」「死ぬほどやれ」「身を粉にして働け」的価値観にも洗脳されている部分があったのかもしれないが、それが溶け始めてきた。
   
 日本的「苦労してナンボ」の思考法だと、有休を取得したり、土日に心の底からリラックスするのが難しくなる。常に前に進んでいないと気が済まないし、もっともっと苦しまなければならない。じゃないと自分は前に進めない、という感覚になってしまうのだ。こういう思考を転換させるきっかけやヒントが『鬼速PDCA』のいたるところに散らばっている。
 
 例えば、鬼速PDCAを始めた頃は、週末の振り返りをするたびに自己嫌悪に陥っていた。なぜなら、私は振り返りが遅く、毎回1時間以上かかってしまったからだ。目標未達の理由をWhyツリーで分析してみたり、Mindmapを念入りに書いていると、数時間かかることもある。そうすると「この時間があればあの本を読み終えられたかもしれない」「ブログ記事を2つぐらい書き終えられたかもしれない」「仕事のプレゼン準備をさらに進められたかもしれない」などと思ってしまうのだ。この思考法は、本書にもダメパターンとして紹介されている落とし穴だ。その部分を引用してみよう。

 「振り返りの時間がないんですよね」という言い訳も今まで何百回も聞いてきた。
 しかし私が営業マンだったころは飲み会などのアポをわざわざ平日に入れて(金曜も気が緩んで深酒してしまうので避けていた)、週末はインプットと振り返りの時間にあてていた。土日を100%、自分の成長のための時間に当てられる人はそう多くないだろうが、要は覚悟次第で時間はいくらでも作れるということを言いたいのである。
 おそらく振り返りが苦手な人は、立ち止まって考えるよりも汗を流して走り回っているほうが前に進んでいる印象を受けるのかもしれない。確かにそれで「頑張っている充実感」はあるのかもしれない。
 でも、その結果、同じミスを平気で繰り返したり、いつまでもゴールから遠ざかっていることに気づかないままでいたりするのは、正直もったいない気がする。

 だが何度も本書を読み直したり『鬼速PDCA』を回すうちに、振り返り時の罪悪感も薄れてきた。振り返りをサボった週は、やはり成長がパタリと止まるし、無駄なDOを回し続けてしまうことも実感したので。

終わりに

 まだまだ『鬼速PDCA』については初心者であるのだが、今後、少しずつ目指していきたい境地は次の部分だ。また引用したい。

これは実際にやってみないと一生わからないだろうが、「PDCA」と「自信」は鶏と卵のような関係である。PDCAを回すと自信が湧き、自信が湧くからPDCAを続けられるのである。

 それにしても、自分が感動できて、しかも実践してみたらそれが自分に結構合っている、と思えるような良書に今のタイミングで出会えて本当に幸せだ。今後の人生で、あと何冊、こういう良書に出会えるのだろうか。

 ということで、鬼フェス2日目でした。毎日、『鬼速PDCA』の記事を連続で公開していくぜ!『鬼速PDCA』体験記も募集しています。詳しくはこちら。
toricago.hatenablog.com

広告を非表示にする